とうふばかり食べている。皿に載せてしょうゆをかけて食べるだけで美味い。包丁で切らなくてよいし火を通さなくてよいし洗い物も少ないし油を使わないから洗うのも楽でいい。ただひとつだけ手間をかけて、水はしっかり抜くほど美味い。美味しいまでにたった一工程。

 この水切りの工程をより上手に簡単にしたい。料理の本を見ると、キッチンペーパーで包んで電子レンジで温めたり、重しとして皿やお椀を乗せたりしている。しかし、ゴミが出たり余計な洗い物が増えるのはいやだ。そこで道具や方法を探している。これは、現時点の最適解の話。

 とうふの水切り用に、ステンレスのざるが付いた容器が市販されている。これを使うのだが、これだけでは不十分。ざるにとうふを置き、湯をかけて温める。その上に薄いプラスチックのまないたを敷く。まないたは、とうふと同じくらいのサイズに切っておくとよい。その上にジャック・ダニエルの瓶を横にして置いて重しにする。長く常温で放置しておくほど水が切れて美味い。

 このとうふの水切り用の重しを見つけるのに苦労した。最初は石を拾ってきてきれいに洗って使おうと思ったのだが、街にはいい石が転がっていない。今度、河原や山に行く機会があれば探してみよう。そういえば祖父が石を趣味にしていて、おれも憧れた。
漬物石というものも最近売っていない。大きなスーパーマーケットに行って探したが、プラスチック製のカーリングの球か、筋トレのダンベルのようなみたいなのしかなく、どちらも重すぎる。これではとうふは潰れてしまう。

そこで見つけたのがジャック・ダニエルの瓶だ。瓶の大きさは何種類かあるが、中瓶も小瓶もとうふの上に乗せる為に作られたような、ちょうどいいサイズで均等に重さがかかる。実はイエガー・マイスターの瓶もよいのだが、あれは冷凍庫で冷やして飲む酒なので、とうふの重しにしていると生ぬるくて飲めない難がある。ジャック・ダニエルなら、水切りが終わったとうふをつまみに、すぐ飲める。おれにとって中学高校の頃から飲みなれている酒なので一番、体に合って、悪酔いも二日酔いもしない。とうふをつまみにジャック・ダニエルを飲む。食べた後もステンレスのざると容器、まないただけ水洗いすればよい。

 ジャック・ダニエルととうふの相性がこんなにいいなんて、アメリカ人は知らないだろう。